口座引き落とし
一括で先払い
省エネ先行投資
新年度が始まって1カ月。転居や転勤で環境が変わったり、生活習慣を見直そうと考えたりする人も多いだろう。電気や都市ガス、水道など暮らしに欠かせない公共料金の請求書が届いたら中身を確認してみよう。思ったより金額が高い場合でも、少し手間をかければ毎月の負担は軽くできる。
公共料金の負担を軽くする、最も手軽な方法は料金の支払い方の変更だ。
「割引」上手に活用
東京電力や関西電力、東京都水道局などは口座引き落としで料金を払うと毎月50円程度を割り引く。請求書による窓口払いと違い、払い忘れて延滞金が発生することもない。
クレジットカードのポイントをためている人はカード払いにする手もある。カードによって差はあるが、月に2万円を払った場合、ポイントの価値が200円程度になる場合もある。支払いを1枚のカードに集約すれば金額を管理しやすくポイントもたまりやすい。
NHKの受信料(衛星契約)は2カ月ずつの支払いなら年2万7480円だが、12カ月分を一括で先払いすると2万5520円となり、1960円(7%)安くなる。まとまった金額を払うのは痛いが、払い続けるなら使わない手はない。
都内に住む主婦(36)は4月に一括払いに変更した。「もっと早く知っていたら」と悔しがる。NHKによると契約者の44・5%が2カ月ずつの支払い(2009年度末)。先払いによる割引は国民年金の保険料や生命保険の商品にも広く用意されている。
支払い方法の変更のほかにも、電気やガスなどの使用量を減らす方策も考えたい。電気やガスの料金は基本料と使用量に比例する従量料金の合算で決まる。無駄遣いしないに越したことはないが、いつも使用量を気にしているのも疲れてしまう。余裕があれば、従量料金を下げるための「先行投資」をしてもいい。
節約アドバイザーの和田由貴さんは最近、自宅の廊下など白熱電球だった照明をすべてLED電球に切り替えた。「生活習慣を変えることなく電気代が下がる。長い目で見れば損にはならない」と言い切る。
最近売れ筋のエアコンには10年前の機種に比べ年間1万円程度、電気代が安くなる機種が珍しくない。購入時の費用が5万円なら5年で「投資回収」となる計算だ。早めに切り替えればそれだけ料金が抑えられ、節電にも役立つ。テレビや冷蔵庫なども、環境省のサイト「しんきゅうさん」などで手軽に電気代の削減効果を調べられる。
ガス製品にも省エネ型が登場している。東京ガスや大阪ガスは省エネ型のガス給湯器を導入すると、通常型の料金から毎月3~5%が割引になる料金プランに移行できる。東京ガスのサイトのシミュレーションでは東京23区の戸建て住宅の場合、ガスの使用量削減効果と合わせて、通常に比べ年間約1万1000円の節約になるという。
契約の見直しも
家庭環境や住居が変わった人などは契約そのものを見直すことも選択肢になる。東京電力の場合、同時に使える電力の大きさである「契約アンペア」で基本料が変わる。最近のマンションなどは50アンペア以上の契約をしている場合もあるが、少人数の家庭なら契約アンペアを引き下げても支障がないこともある。60アンペアから30アンペアに下げると基本料は月819円下がる。
電気代などの節約というと、こまめに照明を消したりといった作業に意識が向かいがち。和田さんは「一度の手間で効果が続く節約法は効率が良い」と話す。資源の無駄遣いは良くないが、たまには節約を忘れて楽しむメリハリも必要だ。賢い節約で財布も心も豊かにしたい。(長岡良幸)
たくさん使うと単価に変化
電気・水道は割高/ガスは割安
電気やガスの料金は基本料と使った量で決まるが、従量料金は完全に使用量に比例しているわけではない。東京電力の場合は使用量に応じて従量部分の単価が3段階に分かれている。料金明細の従量部分が「第1段階料金」「第2段階料金」などとあるのは単価ごとの料金を分けて表示しているためだ。
東京電力では通常、第1段階の単価(1キロワット時あたり)は17円87銭で月120キロワット時までの分が適用される。第2段階は300キロワット時までで22円86銭、300キロワット超の部分は24円13銭となる。大量に使った分を割高にすることで節制を促しているともいえる。
水道料金も同様の仕組みを取り入れている。東京23区で口径が13~25ミリの場合、5立方メートルまでは従量部分は無料。10立方メートルまでが1立方メートルあたり22円、それを超えると128円にはね上がるなど単価は上昇する。
一方、東京ガスの基本料金は1カ月の使用量に応じて変化する。東京地区の20立方メートルまでの基本料金は724円50銭だが、その後80立方メートルまでは1081円50銭、200立方メートルまでは1333円50銭と使用量に応じて増える。逆に従量料金の基準単価は使用量が20立方メートルまでが144円83銭、80立方メートルまでが126円98銭、200立方メートルまでが123円83銭と下がる。
電気やガスの料金には原油や液化天然ガス(LNG)などの価格を反映する仕組みもある。料金明細に「燃料費調整額」などと書かれているものだ。最近は原料価格の上昇を背景に、多くの電気・ガス事業者で実質的な値上げが続いている。
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