ファイナンシャルプランナー 深野康彦氏
東日本大震災で被害を受けた東北地方のために何か役に立ちたいです。寄付もしましたが、長期で継続的に応援する方法がないか探しています。地方の企業を応援する「ご当地ファンド」があると聞いたのですが、詳しく教えてください。(千葉県、33歳、女性)
特定の地域に本社や製造拠点などがある企業の株式を組み入れたご当地ファンドは珍しくありません。投信評価会社モーニングスターによると、ご当地ファンドは2011年4月末で全体で50本、東北地方に関連した商品は3本あります。被災地域と関係の深い企業の株式を組み入れた投資信託を買えば、間接的に企業の株を買うことになり、その地域に投資という形で貢献することができます。
ただし、ひとくちにご当地ファンドといっても投資先や運用方法はそれぞれ違うので注意が必要です。ご当地ファンドの中には、安定的な運用を目指して約7~8割を外国債券に投資しているものもあります。被災地の企業を応援するつもりで投資しても、その意図とややずれてしまうこともありうるのです。運用会社はホームページなどで投信の月次情報や運用報告書を公表していますので、一度確認してみることをおすすめします。
また、ご当地ファンドの特徴として、投資先が特定地域に集中するので、組み入れ銘柄の産業構成が偏る傾向があります。
例えば、東海地方のご当地ファンドはトヨタ自動車系を中心に輸送用機器が4割以上を占めるものがあります。投資分野が分散されていないので、円高や海外勢との競争激化など業界を取り巻く経営環境が急変すれば、基準価格が大きく振れてしまうリスクがあります。今回の東日本大震災のような大規模な地震や津波が発生した場合も、投資先が特定地域に集中していると、影響を受けやすくなります。
投信によっては、購入できる場所が地方銀行や地場証券の店舗に限られることもあるので注意しましょう。もし東北地方の企業を継続的に応援したいのであれば、東北と関係の深い企業を自分で調べて、その株式に直接投資する方法もあります。
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