2011年5月1日日曜日

義援金、寄付金控除の対象?――一部、ふるさと納税扱いも

税理士 柴原一氏
 東日本大震災の被災地を支援するため、義援金を出したいと思います。寄付金控除の対象になりますか。また、寄付の方法によって違いはありますか。(兵庫県、30歳、男性)
 寄付金控除は、所得税と住民税とで控除の対象になる寄付金の種類が違い、複雑な仕組みです。控除する金額の計算方法も、所得税は原則、課税対象所得を減らす「所得控除」なのに対して、住民税は納める税金を直接減らす「税額控除」。所得税と住民税を合計した寄付金控除枠が最も大きいのは、地方自治体に直接寄付する「ふるさと納税」です。寄付金控除を利用するには確定申告が必要です。
 今回の大震災では、義援金の寄付先によっては、ふるさと納税と同じ方法で控除枠を計算でき、通常より減税額が大きくなることがあります。
 東日本大震災の義援金の寄付金控除枠がふるさと納税と同じになるのは、地方自治体に直接寄付するほか、主に日本赤十字社と中央共同募金会の義援金受付窓口に寄付する場合です。両団体への寄付は、通常はふるさと納税より控除枠が小さいのですが、今回は枠が拡大しています。
 控除の手続きでは寄付先の領収書や証明書が必要ですが、今回は正式な領収書がなくても、両団体の義援金受付口座あての振り込みの控えを寄付金控除の証明書として使えます。控えに寄付先が書いてあることを確認しましょう。
 寄付金控除でどれくらい税金が減るかは、寄付額のほか、寄付する人の年収によって違います。年収500万円の会社員が5万円寄付する場合を大まかに計算すると、ふるさと納税扱いの寄付金控除では合計で2万2000円弱、税金を減らせます。年収2000万円の会社員では減税額は約4万6000円です。
 ただ、義援金以外は所得税の寄付金控除しか使えない場合が多いのが現状です。中央共同募金会の「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」も義援金と違って住民税の寄付金控除は使えません。一部の特定非営利活動法人(NPO法人)などの活動を支援する寄付は、東日本大震災の特例として寄付金の所得控除の限度額が広がるほか、所得税の税額控除の方法も選べるようになりました。中央共同募金会のNPO活動支援の募金も対象です。

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