2011年6月19日日曜日

相続税の申告期限、延長対象は?、被災者・「指定地域」なら全員

 昨年7月に亡くなった父が、千葉市に賃貸用のワンルームマンションを持っていました。東日本大震災の後、相続税の申告期限が延長されると聞きましたが、私も対象になりますか。(神奈川県、50歳、男性)
 東日本大震災の被災者は、相続税の申告・納付期限が延長されています。原則として財産の保有者が亡くなってから10カ月以内に、相続税の申告・納税を終えなくてはなりません。しかし震災以降、相続税の手続きどころではない状況が続きました。そこで、震災の前日(2011年3月10日)より10カ月前にあたる昨年5月11日以降に亡くなった人については、相続税の手続きの期限が12年1月11日まで延びています。
 実は、この期限延長の対象になる人は意外にたくさんいます。相続した人が被災して手続きができない場合だけでなく、「財務相が指定する地域(指定地域)」にある土地などを継ぐ人がいる場合、その相続人が被災地に住んでいるかどうかに関係なく全員の申告・納税期限が延長されます。
 「指定地域」とは、青森・岩手・宮城・福島・茨城・栃木・千葉の各県と、新潟県の十日町市と中魚沼郡津南町、長野県下水内郡栄村です。ご質問のように、相続する人が被災地に住んでおらず、千葉市の賃貸マンションを相続する場合も、申告期限は来年1月11日になります。
 相続税がかかる土地などの評価額は、大震災の前に亡くなった場合であっても、震災後の価格を基準に計算していいことになっています。地域によっては震災後、財産としての評価がかなり下がってしまったと思われるケースがありますが、相続税は下がった後の金額を元に計算できます。今年夏に公表される路線価では、おそらく震災の影響を踏まえて、課税対象となる土地などの評価額を引き下げるための対策が講じられることになるでしょう。
 昨年亡くなって、震災前に申告手続きを終えてしまった場合でも、相続した物件を売らずに今年3月11日の時点で持っていれば、期限延長を利用できます。
 指定地域の土地などを相続し、期限延長を利用したい人は、念のため事前に税務署に確認の連絡をしておくと安心です。

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