2011年6月4日土曜日

ネット家計簿、使いやすく――口座取引情報を自動収集

 夏のボーナスはあまり期待できそうにないという人もいるだろう。収入が増えない中、家計の見直しをするうえで現状の把握は大切。そこで利用してみたいのがインターネットを使った家計簿サービスだ。挫折せずに続けられるような工夫が相次いでおり、利用者も増えている。使い方や注意点を調べてみた。
 「家計簿の継続のコツはダイエットと同じ」と、あるファイナンシャルプランナー(FP)は話す。どちらも数値を記録し、そこから改善点を探る必要があるが、面倒になるとやはり続かなくなってしまう。
 家計簿というとノートに書き込む方法が思い浮かぶが、手作業で集計や比較をしなければならず、手間がかかる。こうした作業を楽にこなしてくれるのがパソコンを使ったデジタル家計簿で、計算ソフトのエクセルや家計簿専用ソフトを使っている人も多い。さらに最近は、インターネットにつなぐことで入力の手間などを一段と簡単にしたタイプの「ネット家計簿」が人気となっている。
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 ネット家計簿サービスは基本的に無料で使える場合が多く、利用者がうなぎのぼりに増加している。主なネット家計簿のサービスを表で比較してみた。
 NTTメディアサプライが提供する「ココマネ」は2009年の開始以来、20~40代の女性を中心に登録会員20万人を超える巨大サイトに成長している。
 こだわりは入力のしやすさ。自分の利用スタイルに合わせて、項目や画面の変更が可能だ。表で紹介した4つのサービスの中ではカスタマイズに優れている。携帯電話サイトやスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone」にも対応しており、買い物直後や移動中などでも入力できる。現金での買い物が多い人や、家計簿をつけるためにパソコンを起動するのが面倒という人に向くだろう。
 ココマネのもう一つの特徴は、家計簿をつけて家計を改善していく楽しさを感じられる仕組みを導入している点だ。その核となるのが会員同士が交流できる「コミュニティ」。同じ目標を持つ仲間を探したり、匿名でおカネについての相談ができたりする。自分の家計簿の中身を公開することもできる。FPの花輪陽子さんは「仲間をつくり目標を共有することで続けやすくなるので、家計管理にも応用してほしい」という。
 もう一歩進んだサービスとして導入が増えているのが、銀行口座などの一元管理だ。今春からサービスを開始したNTTコミュニケーションズの「OCN家計簿」とソニー銀行の「人生通帳 家計簿」は、この機能を盛り込んでいる。
 口座一元管理サービスとは、銀行やクレジットカード会社などの口座情報や暗証番号を登録しておくと、ネット上で残高や取引明細を自動的に集めて取り込む機能だ。OCN家計簿と人生通帳家計簿では、登録したネットサイトの口座情報を集約し、家計簿の形で表示する。ネットバンキングやクレジットカード利用が多い人の場合、口座ごとに暗証番号などを入力しなくて済むのでとても便利だ。
 「家計簿では記入漏れとなりやすいATM手数料など細かい支出項目まで集計できます」(NTTコミュニケーションズOCNサービス部・黒田和宏さん)。自動的に情報を集めるので、正確な支出管理をしやすい。OCN家計簿はIDを取得すれば誰でも利用が可能。人生通帳はソニー銀行の口座保有者向けのサービスだ。
 02年から口座一元管理サービスを提供してきたマネールックでは、昨年ウェブブラウザ版を導入、資産管理だけでなく家計簿機能も充実させている。家計簿は金額、メモ、項目を入力するだけの簡単なものだが、項目ごとの予算比較やグラフ化などができる。資産管理をメーンにし、家計簿もシンプルに使いたいという人におすすめだ。
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 家計簿がネットにつながると、どこからでも入力できたり、口座を一元管理したり、他人との比較ができたりするといった利点がある。各社とも利用者の反応や要望を聞きながら、サービスの機能改善を進めていく方針だ。予算オーバーの警告やカードの支払期日のお知らせメールなど、忠告や助言機能を追加することも想定されている。
 ただ、個人情報の流出などネットサービスの安全性に不安を感じる人もいるだろう。ネット家計簿サービスは顧客満足度向上の一環として手掛けているところが多く、会社側の都合で終了してしまうリスクもある。信頼できるサービス元かどうかを確認したうえで、上手に活用してほしい。

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