2011年6月21日火曜日

「平均」貯蓄額1244万円、「普通」を探るなら中央値や最頻値?

 平均貯蓄額は1244万円――。総務省が5月に発表した2010年の家計調査(2人以上世帯のうち勤労者世帯)の数字だ。前年比3.4%増とやや増えた。
 「これより全然少ない」と落ち込んだ人も多いのではないだろうか。家計を考えるうえでこうした様々な「平均値」は参考になるが「平均値」が「普通」とは異なるかもしれないことをまず知っておきたい。
 グラフに「平均値」とは別に「中央値」の数字がある。これは金額の低い世帯から高い世帯へ順に並べていくと、ちょうど中央にあたる世帯の値。743万円と、平均の6割にすぎない。
 つまり、平均1244万円というのは、例えば3000万円以上など一部のお金持ちに引き上げられた数字。「普通はどれくらい?」という考えで読むなら中央値の方がむしろ参考になるわけだ。
 「中央値にもはるかに届かない」とさらに落ち込んだ人もいるかもしれない。しかし貯蓄は年齢が高い方が多くなる。グラフにはないが、60歳以上の貯蓄が2173万円で全体を引き上げている。
 平均値と中央値が一致するのは、データが均等に散らばっている場合などだ。2つの数値が異なるとき中央値の方がわかりやすい例は多い。例えば年収も一部の高額所得者によって平均値はつり上げられるので、中央値の方が参考になる。
 このほか、最も分布が多い値が「最頻値」。貯蓄のグラフでは、最頻値は100万円未満の約14%。自分の貯蓄の少なさを嘆いた人にとって救いかもしれないが、安心するよりも貯蓄を増やすことを考えよう。

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