2011年7月12日火曜日

被災労働者に公的支援――賃金立て替え払いや、失業給付の特例など

 東日本大震災により、被災地の多くの働く人に国の支援が必要となっている。活用できる支援策も多い。
 まず、会社が被災地にある中小企業で、震災日以前の給料や退職金に未払いがあるとき、会社が事実上の倒産状態ならば、未払い賃金の立て替え払い制度を利用できる。
 ただし、9月11日までに働く人自らが申請して、会社の事業活動が事実上停止しており、再開する見込みも、賃金の支払い能力もないことを管轄の労働基準監督署長に認定してもらう必要がある。
 次に、会社の休業手当についても救済策がある。通常、会社側の都合による休業の場合、従業員には休業手当を支払うが、天災や原発事故の避難命令による会社の休業の場合は、必ずしも支払わなくてよい。しかし、それでは生活ができない。
 そこで普段なら働く人が退職した時だけ受けられる雇用保険の失業給付が、特例として受け取れる場合がある。一時休業で給料を受けることができない場合や、一時的に離職して事業再開後に再雇用が予定される場合などだ。倒産などで離職した人と同じだけ給付が受けられる。
 このほか、会社に助成金を出して、雇用の維持や創出につなげてもらう特別措置もある。震災に伴う経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、労働者を一時的に休業させ雇用を維持する場合に、休業手当の最大9割を助成する雇用調整助成金を利用できる。
 被災者を雇い入れた事業主に助成金が出る制度もできた。被災した卒業後3年以内の既卒者を雇い入れると助成内容が拡充される。また、採用内定を取り消されて就職先が未定の新卒者を雇い入れた場合に出る助成金もある。公共職業安定所(ハローワーク)に問い合わせたい。
 支援が続く間に、被災地に雇用の場を生み出すことが必要だ。インフラ整備を進めて農林水産業をその大きな柱とすることなどが求められている。

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