厚生労働省は13日、2010年度の国民年金保険料の納付率が59・3%となり、3年連続で過去最低を更新したと発表した。加入者のうち非正規労働者は08年時点でも7割が保険料を納めておらず、こうした非正規労働者の増加が納付率の低下に影響したとみられる。納付率の低下に歯止めがかからない状態で、雇用の変化に合わせた年金制度の見直しが課題に浮上している。
09年度の納付率は59・98%で、2年連続で6割を下回った。この納付率は低所得を理由に保険料納付を免除された人を除いて算出している。免除者も含めた全加入者のうち何割が実際に保険料を納めたかを示す実質納付率は、前年度比1・3ポイント低い42・1%だった。
年齢別の納付率は55~59歳が72・6%と最高。若年層ほど納付率は低くなる傾向で、最低は25~29歳の46・6%だった。若い世代では年金制度への不信から保険料を払わない人も多い。
納付率の低下は5年連続。厚労省年金局は、「非正規労働者の加入者が増えた結果、納付率が低下した」と見ている。国民年金はもともと自営業者を対象にしていたが、現在は加入者の3割弱がパートなど勤務時間が週30時間未満の非正規労働者。厚労省の08年調査では、国民年金に加入する非正規労働者で保険料を完納した人の比率は34%と、6割近い自営業者より低い。
国民年金加入者に占める自営業者の割合は22%(99年)から15%(08年)に縮小する一方、同期間に非正規労働者は16%から26%に上昇。ほぼ連動して保険料の納付率は低下した。バブル崩壊後の就職難でパートなど非正規で働く若年層が増えたことが未納増の背景にあることがうかがわれる。
これまで政府は低所得者の保険料免除などの対策を講じたが、納付率の低下に歯止めはかかっていない。6月にまとめた社会保障と税の一体改革案では、厚生年金の適用基準となる勤務時間を週30時間以上から20時間以上に緩める案を盛り込んだ。非正規労働者が厚生年金に加入すれば、年金保険料は給与天引きとなるので、納付率は上がるが、厚生年金の適用拡大は負担増となる企業が反発している。
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