家計の消費(貯蓄)と将来への不安には一定の関連性がある。内閣府の分析では、年金制度への信頼度が70%前後のデンマークやフィンランドでは消費支出が所得を上回る。これに対して信頼度が20%程度と低いドイツや日本では貯蓄率が7~13%と高い。 将来不安が和らぎ、政策に対する信頼度が高まれば、消費の抑制姿勢は緩んでくるのか。ヒントになるのは従来型の景気対策に伴う個人の消費行動だ。 景気低迷時に政府が大規模な公共投資などを実施すれば、新たな需要が生み出されるというのが従来型の景気対策の考え方だ。だが、最近は公共投資↓財政悪化↓将来の増税という連想から、個人が貯蓄を積み増すことが注目されている。 個人の消費行動については学者の間で論争があるが、関西学院大学の亀田啓悟准教授はむしろ「個人の期待を変えるほどの大規模な財政健全化が打ち出されれば(消費抑制の緩和に)効果がある」と指摘する。 社会保障給付の拡大を抑えられず、財政健全化にも有効な手が打てないなかで、政府は東日本大震災からの復興を迫られている。政策の優先順位を明確にしたうえで、具体的な将来設計をどう描くかが問われている。 |
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