2011年7月19日火曜日

高齢者、お金の管理、安全に―人員が不足、任せる側も不安、利用3.5万人どまり。

 日常生活自立支援事業は便利な公共サービスだが、課題もある。2011年1月末の利用者数は全国で約3万5千人にとどまる。このうち認知症高齢者が半数強の約1万9千人。残りは知的障害や精神障害を持つ人たちだ。
 伸び悩みの主な理由は社会福祉協議会の人員不足にある。専門の常勤職員の人件費は都道府県と国が半額ずつ負担する。予算が付かず、ニーズがあると分かっていても多くの社協が人員増強に踏み切れないでいるのが実情だ。
 一方、利用する側も通帳などを第三者へ預けることへの抵抗感が根強い。「本人から利用を申し出るケースはわずか。大半は状態の変化を察知した地域包括支援センターの職員など周囲の勧めがきっかけになっている」(全国社協地域福祉部)という。相談だけで終わることも多い。
 厚生労働省の推計によると、10年に高齢者の独居世帯は初めて500万を突破。世帯総数の約1割を占める。今後も独居の高齢者、認知症の高齢者は確実に増加する。
 品川区社協は日常生活自立支援事業に任意後見契約などを組み合わせた独自の事業を展開。訪問介護のやさしい手(東京・目黒)は類似したサービスを8月から都内で始める。金銭管理の面からも、高齢者を支える受け皿の拡大が必要だとの声は強い。

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