個人投資家向けの社債発行が急回復している。7月に入って三菱東京UFJ銀行、丸紅、小田急電鉄が相次いで起債し、4月からの合計額は約4500億円と昨年度(7800億円)の約6割に達した。東日本大震災後に混乱していた社債市場が復調したうえ、今年は個人向け5年国債が初めて満期を迎え、償還資金の取り込みを狙う企業も多い。(個人向け社債は3面「きょうのことば」参照) 三菱東京UFJ銀は期間10年の個人向け社債1600億円の募集に入った。返済の優先順位が低い代わりに金利がやや高い劣後債で、最初の5年間は利率が年1・11%。個人投資家の需要は旺盛で、発行額を当初予定の1500億円から増やした。 150億円の3年債を発行する小田急も、利率は年0・38%と大手銀行の定期預金金利などに比べて高い。低金利で運用難が続くなか、社債は個人投資家にとって相対的に有利な金融商品と位置付けられている。 2006年に初めて発行された個人向け5年物国債が今年だけで4兆円の償還を迎え、投資マネーの受け皿として注目されている面もある。丸紅は個人資金の取り込みを狙い、300億円の5年債を発行する。 震災以降、国内社債市場では主力銘柄である東京電力債が急落し、一時は新規の起債が全面停止するなど混乱に見舞われた。ここにきて、投資家の根強い購入意欲を背景に発行市場の機能回復が鮮明だ。個人向けでは野村ホールディングスなど金融機関が先行して起債し、事業会社にもその流れが広がっている。 日本企業の手元資金は高水準だが「多様な資金調達手段を確保するため、個人向け社債を重視する企業は今後も増えそう」(大和証券キャピタル・マーケッツ)という指摘もある。 |
2011年7月19日火曜日
個人向け社債急回復、三菱UFJ、丸紅など発行――国債償還マネー狙う。
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